第15話 小さな一歩で

動機:A 基準:A 評価:A
バレンタイン、去年は自分で食べちゃった。
今年はドーンといってみよう。
渡すだけでなく告白込みで。
言わないと健児は分からないから。
その健児にとって2月14日は煮干しの日
煮干しもいいなあって健児は大きな筆で『煮干し』って書くつもりですか。
それはそれでいいけれど。
恋の願いは乙女の願い。
みこの願いは神頼みで八島様に届けたい。
ゆりえの想いはかみちゅでなくて自分で。
祀はもうちょい先の話?
父親としては微妙な話。
進路が気になるお年頃。
この町を出るや出ぬや。
祀は神社を継ぐのかしら、お婿さんをとって?
光恵はいとこさんのお嫁さん?
ゆりえはこの土地を守らなくていいのかしら?
チョコを作ったって家族に言えるのはいい娘。
誰相手なのかは内緒。
それぐらいはいいじゃない。
茜お母さんは章吉のご飯山盛り、茜お母さん好みの体系にしようとしているようで、茜お母さんみたいな人を見つければいいじゃない。
賢吉お父さんは幸せそうだぞ。
総理大臣も恋に悩む季節。
ゆりえ様におねがい。
ゆりえは町じゅうから激励、されどチョコの事を丸丸忘れて。
昼休みにチョコを取りに行くのは光恵の仕事、健児には女子全員が引き止め作戦、ゆりえの噂作戦。
ジムが何だ、男は中身だ。
こうみていると、ゆりえが女の子に慕われているのと同時に健児は他の女の子にはどうとも思われていないんだろうな。
それがゆりえには好都合。
祀が足を広げて座る描写はよくあるのだけれど、クラスの女の子がみんな足を広げているのね。
みこは章吉にチョコレート。
それ、かえって残酷です。
章吉もそのチョコレートの意味を分かっているもんだから。
うれしさ1割、かなしさ9割のチョコレート。
町の人も女の子もみんなゆりえの幸せを祈っている。
最後は神頼み。
ゆりえ様も神頼み。
チョコレートは茜お母さん、光恵から貧ちゃん経由で無事ゆりえの手に。
みんなの応援を受けていざ。
屋上への階段でゆりえに向ける光恵のグーポーズ、私には「ガツンとぶつかりなさい、ダメだったら私の胸で泣いていいから」と言っているようで、それはそれで観たかったような。
ゆりえは勇気を出して、ついに告白、よく言った!
好きだって言えた瞬間ガッツポーズしちゃったよ。
それに対して健児は「恋」のひと文字、「ゆりえちゃん、読める?」
健児がゆりえちゃんって呼んだよゆりえちゃんって。
返事はオッケー、つむじ風に健児とゆりえふたりで乗って。
どこまでも飛んでけ、大空高く、恋の天気予報、晴れのち晴れになれ、あしたもあさっても。
いやー泣いた泣いた。
よかったよかった。
告白できただけでも万歳だったのに、これ以上ない結末、いやーおめでとうおめでとう。
告白が成功しただけでこんなに泣いたのはいつ以来だろうか、それぐらいめでたい。
みんなが応援してくれている描写あたりからもうキていたんだけれどね。
それもこれもこれまで健児への熱い思いをさんざん観せてきてくれたから。
健児がゆりえの事を想っていたっていうのは第13話『やりたい放題』でゆりえの事を内的に「ゆりえちゃん」と呼んでから私は気づいたかな。
それより前にも潜在的にあったのかもしれないけれど。
それに加えて、ゆりえの事を応援する町じゅう、学校じゅうのみんなの気持ち。
これまでバレンタインデー、あるいはそのようなできごとを重ねてきた年長さん。
あの時成功した、失敗した、あるいはあと一歩踏み出せなかった、いろんな思いをゆりえに乗せて。
学校の女の子は自分の想いを重ねて、私もゆりえに続いて勇気を出そうというその背中押しを自分でやっているのね。
ゆりえの背中を押して、そのゆりえに今度は自分が背中を押されるという。
女の子ってそういうものなの。
だからゆりえの告白が成功する事よりも、ゆりえが告白した、告白できたという事自体が一番大切なの。
なんてったって私少女漫画育ちなもので、こういう話大好きなのね。
いやかみちゅ!というアニメがどういうアニメなのか、見誤らなくて良かった。
テレビシリーズはこれが最終話、百点満点です。
あと1話ありますが、ひとまずありがとうございました。